コロナ禍の今年、4回目となる「家村ゼミ展 2020」は、「金氏徹平のグッドベンチレーション – 360°を超えて–」です。

 

① 金氏徹平は、主にコラージュの手法を手がかりに、ときに音楽、演劇、建築の領域まで越境し、現代における彫刻のあり方を探り続ける、国内外で活躍する現代美術作家です。

しかし、金氏が参加予定だった今年の展覧会は、コロナ禍により、次々と延期や中止となりました。

そのなかで、このゼミ展が可能なのは、展覧会の過程そのものを運動体として提示し、あらかじめ展覧会の完成形を定めることを目的としないものだからです。

こうした「特異な」方式が、どのような形に導かれることになるのか、ご期待ください。

 

② 展覧の会場は、例年は、アートテークギャラリー(約520㎡、一部天井高9m)の1階部分のみですが、今年は、2階展示室(約200㎡)も使用します。

また、通常は閉鎖しているさまざまな裏方空間を開放し、搬入口も開け放ち、さらに強力な送風機により展示室内の空気の強制排気をおこないます。

このコロナ禍のなかでの「グッドベンチレーション」。

そのことが、作品のコンセプトにも積極的に反映されていくことでしょう。

 

③ アートテークギャラリーは、展示空間にもかかわらず、ガラス面が多いことが、ひとつの特徴になっています。

この特徴を最大限利用し、入れ子状態となったアクリル箱、金氏の「Model of Something」シリーズの建築化に挑みます。

 

④ 京都在住の金氏と私たちとの打ち合わせは、zoomにておこなわれています。

金氏より京都から郵送された金物を、学生たちが、金氏の指示書により、多摩美術大学内の施設で粉体塗装をする、あるいは作品に使用する「透明なもの」を長期に亘り収集するなど、美大の施設を利用しながらの協働作業が作品の一部となります。

 

⑤ 金氏徹平、成相肇、中尾拓哉、そしてゼミ展スタッフが参加するリモートトークセッションをリアルタイムで、YouTubeにて配信します。(アーカイヴなし。)

zoom形式を積極的に利用し、金氏の演劇との関わりをも垣間見えるようなトークを試みます。

©IEMURA seminar 2020

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