top of page
検索

「学生企画」の紹介

執筆者の写真: 展覧会設計ゼミ
展覧会設計ゼミ
10月1日
読了時間: 5分

更新日:10月2日

初めまして!家村ゼミ3年のMです!今年度、家村ゼミでは副ゼミ長、会計、学生企画を担当しています。


ゼミの普段の活動については他の人が書いてくれると思うので、今回は学生企画について紹介したいと思います!

学生企画は、アーティスト、学生、教師等多くの人の協働によって動いていく家村ゼミの中でも、特に学生が主体となって行う企画です。色々なフェーズがある家村ゼミの中でも、閉館後の閉じられた場所でゲストとゼミ生だけで進める特別な時間です。

つまり、学生がやりたいことができる絶好の機会!今年度は4人の学生が担当し、10月20日の本番に向け誠心誠意準備を頑張っています。


学生企画では毎年ゲストとして、東京国立近代美術館の研究員の成相肇さんをお呼びしています。成相さんのすごさについても大いに語らいたいところなのですが、このブログについては、今年度は何をするのかということについてお話ししたいと思います。

毎年学生は変わるので、学生企画の内容も毎年変わっていきます。去年度は、学生が書いた展覧会の論評文の講評と、成相さんが東京国立近代美術館で主導している「ぬいぐるみお泊り会」を模した「ぬいぐるみと一緒に展示鑑賞」が企画されました。


(「ぬいぐるみと一緒に展示鑑賞」の様子)


文章の講評については一昨年もやっていたため、折角なら今年は違うことをやってみようと、色々な案を出してみるところから始まりました。お昼のゼミ室で、担当学生でざっくばらんに自分たちのやりたいこと、成相さんと一緒だからこそできること、ドキュメントに載せる文章にしやすいこと、色々な視点から様々な案を出し合いました。


まず思いついたのはAIを使った企画です。自分の中で今重要なテーマであるのと、特に成相さんにAIについて聞いてみたいと思ったからです。例えばAIに書かせた文章や、生成させた作品を使って何か展開するなど、色々考えを巡らせました。しかし、多くの議論があり、色々な意見を持っている人たちがいる中で、慎重に扱いきれる自信がないことから今回は見送ることになりました。


そこで白羽の矢が立った(というより私が無理やり立てた)のが対話型鑑賞です。対話型鑑賞とは読んで字のごとく、複数人で対話をしながら美術作品を鑑賞する活動です。ニューヨークのMOMAが発祥のVTS (Visual Thinking Strategies) が有名ですが、例えば学校で特定の作品についてグループで話し合うなんていうのも対話型鑑賞のひとつです。現在では東京国立近代美術館の「所蔵品ガイド」など、様々な美術館で教育普及の一環として取り入れられています。

実は私は東近美でガイドボランティアをしています。といっても私の担当は英語の情報伝達型のもので、「所蔵品ガイド」ではありません。しかし、個人的に美術館における教育普及にとても興味があり、家村ゼミでもどこかのタイミングで対話型鑑賞を実践してみたいと思っていました。学生企画はまさにその絶好の機会だったというわけです!


ただ一方で懸念点も沢山ありました。というのも、既存の対話型鑑賞は基本ひとつの作品を対象にするものです。しかし、家村ゼミ展は空間が展示の大きな一部となっているため、絵画作品だけを対象にするのはやっぱり何か違うな~と。つまり、空間全体を対話型鑑賞の対象にしたいわけです。それはなかなかに難しそうだとかなり不安な気持ちがありました。しかし、ゼミでの話し合いの中で、むしろそこにこのゼミ展で対話型鑑賞をやる意義、醍醐味があるのではないかと思い始めました。


また、対話型鑑賞は美術教育普及の分野で美術初心者を対象に発展してきた背景があります。そのうえで普段から美術を学習している、かつ展示の内容についてすでに深い理解のある学生を対象にすることにはどんな意味があるのか悩みました。しかしここでも発想を逆転させ、すでにゼミの展示を何度も見たことがあるからこそ対話型鑑賞をやる意義があるのではないかと思い至りました。

分かりやすいところでいうと、先ほどの今回の展示で対話型鑑賞をすることの難しさも、半年間向き合ってきたゼミ生であれば克服できるはずです。


また、ゼミ生はこの半年間の間、常に運営的な視点で展示に向き合い、一個人的な鑑賞者として展示に向き合う機会は少なかったように思います。ましてやそれを他のゼミ生と共有する機会となるとさらに限られるでしょう。完全にゼミでやってきたことを取っ払うことはできませんが、一人間として作品、そして空間にどのようなことを思うのか、率直に言葉を交わす時間にできるのではないかと考えました。


立場の話でいうと、成相さんについても、対話型鑑賞であればアドバイスする側とされる側で分かれることなく、ゼミ生と同じ目線で参加してもらえるのではないかと考えました。

そんなこんなで今年の学生企画は対話型鑑賞を軸に進んでいます。担当学生でオペラシティギャラリーの「ほぼ、空」展に行ってお試し対話型鑑賞をしてみるなんてイベントもありました(本当はこの話をもっと広げたいのですが筆者の気力が限界を迎えているのでまたの機会で・・・)。


会期が始まってから検証したいことも多く、現時点では不安も山積みですが、本番まで前向きに楽しく、担当学生一同取り組んでいこうと思います。またみなさんに結果報告をさせていただこうと思うので、乞うご期待ください!


 
 
 

コメント


©IEMURA seminar 2026

  • ブラックInstagramのアイコン
  • Black Twitter Icon
bottom of page